Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!のハーモニカはPhilip Achille(フィリップ・アシール)

いや、笑いました。映画館で声に出してゲラゲラ笑えるって幸せ。どこか屈折したコメディはいいですね。
さて、映画そのものもおすすめですが、要所のBGMでクロマティック・ハーモニカがフィーチャーされておりビックリ!しつこく調べてみたら、Philip Achille(フィリップ・アシール)という英国のクラシック系プレイヤーでした。サントラでもハンドカバー・ビブラートを使ってたしね。UKや世界のチャンピオンシップを多数獲得している若手のようです。すごく伸びやかな音色が印象的でした。YouTubeにも映像が…

…と書いていて、コイツ、2005年11月の世界ハーモニカフェスティバルに参加したとき(その時のエントリはここ。前半部分参照)に、同じ宿だったでっかいヤツじゃなかったっけ?確かおふくろと一緒に来てたなぁ。残念ながら公式サイトが無くなっちゃってて、リザルトを調べようがないのですが、確かにユースの部門(最後の方だけ見た記憶がある)に出場してました。
●Philip Achille
http://en.wikipedia.org/wiki/Philip_Achille

●Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!
http://www.mrbean.jp/

不都合な真実@東宝シネマズ名古屋ベイシティ

不都合な真実
ゴア元副大統領の地球温暖化防止に関する講演を収録した映画。
最初のほんの数館での上映開始から、一気に全米公開され大ヒットした映画です。どうしても見たくて初日のレイトショーに行ってきました。
地球温暖化は危機的な状況にある。
これは、説、ではない。
事実である。

とにかく丁寧に、分かり易く。
時にユーモアも交えながら説明するアル・ゴア。
ハーバードの学生の頃、地球が温暖化し危機的な状況になることを知り、以来、現地現物でこの問題について知見を広げる。今ではこの問題に関するエキスパートである。講演は、全米を始め全世界で1000回を超えるという。
「地球温暖化、ではなく、太古から繰り返される気温上昇・下降の、たまたた上昇のサイクルにさしかかったのだ」
これは明らかな誤りである。

これもこの映画で知った。
65万年前のからの気温のグラフを見せつけられると、この50年の気温の上昇が、そんなサイクルなどで説明がつかない、というのは火を見るよりも明らかだ。
時折インサートされる自身のモノローグも印象的。
彼はタバコ農家の出身で、姉を肺ガンで亡くして家業の罪深さを知り、自身の子供を亡くしかけて命のたいせつさを知る。
これらが、これほどまでに彼を地球温暖化防止に突き動かす原動力ともなっている。
星いくつ、とかでなく、立場を超えて、全ての人に見てほしい映画です。
NHKスペシャルでも見るようなつもりで、是非。
●不都合な真実 公式サイト
http://www.futsugou.jp/
●アル・ゴア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?oldid=10040438

不都合な真実
不都合な真実
アル・ゴア, 枝廣 淳子
後悔に先んじて書籍も発売されてました。こちらも読みたい。

ディア・ハンター on DVD(15作品目)

ディア・ハンター
ディア・ハンター
この映画、子供のころ日曜洋画劇場でよくオンエアされていた記憶がある。3時間3分の大作だから、CMを含む2時間では、ブツギレもいいとこだったんじゃなかろうか。
あの有名なテーマ曲のメロディと、タイトルからイメージされる世界とは全く違う。
明日ベトナムに出征するマイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スティーヴン(ジョン・サベージ)の3人。駆け込み結婚を祝福するまちを挙げての盛大な結婚式から物語はスタートし、前半1時間で1970年頃のペンシルバニア州の田舎町に暮らす若者の様子を描ききる。
中盤はいきなり何年後かのベトナム。3人を含む捕虜の、2人ずつロシアンルーレットをさせ、賭け事に興じるベトコン。このシーンは衝撃的。公開当時、あまりに非人間的なベトナム人の描き方に賛否両論だったそうだが、所詮映画はファンタジーだし、(アメリカ人の視点での)ベトナム戦争の狂気の表現としては成功しているのではなかろうか(しかしまぁ、これだけエゲツナク描写されたら、ベトナム人じゃなくても怒るだろう)。中盤から後半、戦争による契機で沸く、そこからまた時が経ち陥落寸前のハノイ(ホーチーミン)で、戦争成金のベトナム人たち興じる賭け事としてロシアン・ルーレットのシーンが登場する。
結局、三者三様の運命をたどり、最後はニックの葬式となる。最後の最後、まちの人々も含むそれぞれが、自分たちのベトナム戦争を否応なく受け入れた段階で、このストーリーにほんの少しの光明が見えた気がする。
長くて重くて暗い、けれど今こそ必要な映画だと思う。
そして、あのテーマ曲は、美しすぎて罪深い。★★★★☆。

ラスト・ワルツ on DVD(14作品目)

ラスト・ワルツ〈特別編〉
ラスト・ワルツ〈特別編〉
The Bandの名作ライブ映画。この映画は多分いろんな人がいろんなこと書いてるでしょう。マーティン・スコセッシが監督だったのね。メイキングも収録されていますが、単なるドキュメンタリーではなく、しっかり映画にする、その仕込みたるや相当なものです。
ハーモニカ的には、ポール・バターフィールドが出演してますが、それもかすんでしまうほど豪華なゲスト陣。ニール・ヤングに、ボブ・ディランに、クラプトンに…書ききれない。バンドやってたら、いや、やってなくても音楽好きなら、見ずに死ねるかってやつです、この映画。
あ、だんだんトシとともにロケンローが気持ち良くなってきました。あと3年もしたらエレキギター弾き出すかも。まずはZO-3買うかな(笑)

セプテンバー11 on DVD(13作品目)

セプテンバー11 DTS版
セプテンバー11 DTS版
世界中の監督が9.11を題材に、15分程度のショートムービーを11作品収録したオムニバスムービー。比較的直球勝負のクロード・ルルーシュ(仏)から、第二次大戦後の日本を舞台にした今村昌平(日)まで、ポエティックなシチュエーションが印象的なショーン・ペン(米)、ケン・ローチ(英)はイギリス在住のチリ人の視点でもう一つの「9.11」、チリ・クーデターを題材に、と様々。
あの事件は、表現の自由をも抹殺してしまう勢いだった。2002年、というそれから間もない時に公開されたこの映画はさしずめその状況に対して初めて映画界が声を挙げた作品、といえるかもしれない。そして2004年にはマイケル・ムーアの華氏911が公開された。
アフガン空爆といい、最近の第5次レバノン戦争でのイスラエルへの態度といい、環境問題に対する姿勢といい、「あの国」の有り様宇には最近生理的なレベルで気持ち悪い…ここまで書くと映画の感想どころじゃありませんが。

ホワイトプラネット@東宝シネマズ六本木(12作品目)

昨年のちょうど今頃、南極での動物の生態を描いた皇帝ペンギンがヒットしていた。こんどはその真反対、ホワイトプラネットの舞台は北極だ。
シロクマ(ホッキョクグマ)を中心に様々な動物が登場する。おでこのあたりが風船のようにぶわっと膨らむズキンアザラシなぞは衝撃的だった。けどなんといってもシロクマの親子がかわいい。雪の下の動物捕獲シーンなどは意外なほどの機敏さでビックリ。
北極は大陸がなく、動物にとっては氷上も重要なスペース。しかし地球温暖化の影響で氷の面積が年々縮小しているとのことだ。シロクマは氷上を移動しながら海中の生物を捕獲して食料とするため、これは生死に直結する大問題である。ラスト近く、小さな氷の上にポツリと残っているシロクマの姿が象徴的だった。★★★★。
BGMとやSEが主張しすぎ。惜しい。もっと自然のサウンドを聞きたいのに。はっきり言ってうるさかった。
●ホワイトプラネット公式サイト
http://www.whiteplanet.jp/

ダ・ヴィンチ・コード@東宝シネマズ六本木(11作品目)

ストーリーの中心は謎解きなので、シンプルといえばシンプル。けどキリスト教についての理解がないと楽しめません。浅学につきめちゃくちゃ消化不良。悔しい。★★☆。原作読んでDVDでリベンジだな。こんな難しい映画がなぜ大ヒットなのか理解に苦しみます。
●ダ・ヴィンチ・コード公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/thedavincicode/

野獣死すべし on VHS(10作品目)

リリー・フランキーがとあるテレビ番組でこの作品を絶賛していて、これは見ねば、と。
松田優作扮する、元通信社カメラマン伊達は、数々の戦地での経験から人を殺すことに快感を覚えてしまい…というクレイジーな映画。
野獣死すべしが公開された1980年当時と違い、26年後はテレビゲームの中で気が済むまで人殺しができる世界だ。チャーリーとチョコレート工場でも「Die!Die!!Die!!!」と絶叫しながらガンコントローラーをぶっ放す子供が登場する。
テレビゲーム=悪だとは全く思わないが、先の子供のシーンは、怖い、と思った。伊達と同じようなメンタリティーの人間は着実に増えていると思う。逮捕後「人を殺してみたかった」なんて犯人が自供する不愉快な事件はその発露なんじゃなかろうか。
たくさんの殺人シーンがある点、あまたのハリウッド映画やら24やらも同じようなものだが、暗い自室でクラシック音楽に耽るシーンに代表される狂気の表現の凄みが全く違う。これはエンターテインメントなんだろうかと自問しつつ、醜悪なものこそが芸術だと言い放った岡本太郎の言葉も思い出した。★★★★☆。暗いシーンが多いので、その微妙なトーンを映画館で味わってみたいなぁ。
野獣死すべし
野獣死すべし

24シーズン3 on DVD

帰省中の実家で1年半ぶりに手を出してしまった。5/3の昼からスタートし、間に色々挟みつつ、ただいま終了。足かけ38時間。ちょっとずつレンタルってのが性に合わず、イッキ見しなきゃ気が済まない。
今回は殺人ウィルス散布を計画する犯人とCTUの格闘劇。麻薬中毒になってしまっていたり、身内の捜査官を殺さなければならなくなったりetc…あまりの殺伐度アップに、エンディングでジャック・バウアーも号泣。こんなドラマばっかり見せられたら、そりゃ銃社会になるってば。って以前も書いたと思うけど、ほんとそう。けど、一応社会派ドラマなんで見ちゃうんだなこれが。あー疲れた。心拍数上がりっぱなしで体に悪い。
24 -TWENTY FOUR- シーズン3 DVDコレクターズ・ボックス
24 -TWENTY FOUR- シーズン3 DVDコレクターズ・ボックス

コープスブライド on DVD(9作品目)

チャーリーとチョコレート工場に続きティム・バートン作品。特に何も期待するわけでなく観てしまいました。フルCGアニメーション。婚約者のいる人間の男と、不遇な死をとげた女性の幽霊が、ひょんなことから“結婚”してしまいあの世もこの世も大騒動(笑)ってなストーリー。特筆すべきはキャラクターのキモカワイさで、このあたりはティム・バートンの面目躍如といったところ。一筋縄ではいきません。★★★☆。
4月も終わりだというのにまだ9作目。今年はほんっとに映画観ないなぁ。というか観ている時間がないのだが。
ティム・バートンのコープスブライド 特別版
ティム・バートンのコープスブライド 特別版