I Can't Get Started/Julian Jackson

I Can¥'t Get Started
I Can¥’t Get Started
WHF2005でもワークショップに審査員に、ライブにと大忙しだったジュリアン・ジャクソン。このアルバムはWHF2005会場の物販で購入しました。
スティーヴィーの演奏で有名なAlfieとトゥーツの演奏で有名なThree Views Of A Secretが同居してるこのアルバム…なんという節操のなさでしょう(笑)。Aireginはトゥーツもやってますし、When I Fall In Love(独奏)は、確かウィリアム・ギャリソンのアルバムでもレゲエタッチのアレンジで収録されていました。ジャズハーモニカの美味しいトコ取りの選曲です。スタンダード中心ですが本人作曲のEtude No.1も結構かっこいい。
ライブの印象では、弱音、特にビブラートがすごくいい雰囲気でしたが、このアルバムでは、よりハーモニカを“鳴らして”いて、音色も明るい印象です。
ライブとアルバムでの音色の違いについてご本人に質問してみたら、「Resloのマイク(ヴィンテージのリボンマイク?)から少し離れて立って収録した音。けど、ライブでのSM58のシンプルな音が好みだけどね」と教えてくれました。
●Julian Jackson
http://www.julian-jackson.com/

佐藤竹善@和光市文化センター

いや~すごいライブでした!
ドラム山木秀夫、ピアノ塩谷哲、パーカッション大儀見元氏、ベースが下野人司、ギター黒田あきとし、バック・ヴォーカル高尾直樹&淵上、キーボードとクロマティック・ハーモニカが西脇さん、
元々Sing Like Talkingは大好きで何度もライブを見ているのだが、特に今回はメンバーが発表になった時点から期待していた。なんたって僕のにとっての理想のツインキーボードが実現してしまったんだから!
西脇さんは客席に向けてセッティングしたオルガン(VK-7)が6割、ステージ中央に向いたFantom(かなぁ?)+V-Synth4割の演奏。あんなにグリグリしてもいいのか!?というほどグリッサンド連発のオルガンはこちらも本当に気持ち良さそう&カッコいー!!!頻繁なレスリーのFast/Slow切り替えも目から鱗で、オルガン(の音色)を演奏するときの勉強になった。
ハーモニカは前半、特に最初のMC後の曲(5曲目?6曲目?)あたりで長いソロがフィーチャーされていた。
塩谷さんはグランドピアノとRhodesのプレイで、西脇さんのハーモニカフィーチャーの次の曲で長いピアノソロ。これがまた、とんがったコード解釈のフレージングがすごく気持ちいい!!!
素晴らしいサポートで、竹善さんも実に気持ち良さそう!!!
初日にしてこれほどの素晴らしいライブなんて他に知らない。竹善自身が言っていたように、ツアーが進むに従ってどんどん進化していくのだから、大晦日の中野サンプラザもすごく楽しみだ!!
佐藤竹善セットリスト
終演後、親切なことにセットリストが張り出されていた。

ランド・オブ・プレンティ(44作品目)

最初に見たヴェンダースの映画は「パリ、テキサス」。当時高校1年。何となくヨーロッパへの憧れからタイトルに惹かれたのと、ナスターシャ・キンスキーのちょっとエロい雰囲気が好きだった(何ともませガキ)。ふたを開けてみたらアメリカが舞台のロードムービーで、ヨーロッパのヨの字も出てこない。しかし大傑作だった。以後、単館上映の連続記録を打ち立てた「ベルリン・天使の歌」も観たし、もちろん「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」も。ヴェンダースの映画は外せないのだ。ようやく見に行った。
今回もやっぱり有楽町シネカノンでの単館上映。
9.11から約2年後のアメリカが舞台。ベトナム帰還兵叔父と、病に倒れた母の手紙を持ってイスラエルからアメリカにやってきた姪が、あるホームレス殺人事件の被害者の兄へ遺体を届ける旅に出ることになる。
叔父は枯れ葉剤の後遺症が残り「1人で」アメリカを守ろうとしてスラムをパトロールしている。右寄りの愛国心からくる正義感、アラブ人に対する嫌悪むき出しの汚い言葉など、かなり絶望的な人物。だが、その旅を通してほんの少しだが自分のしていることを認識出来るようになっていく。姪が携えた妹の手紙も読み、ふたりの距離も縮まっていく。グラウンドゼロをふたりで訪れるシーンでエンディング。
ベトナム戦争、パレスチナ問題、人種差別、少年犯罪、9.11…米国が抱える病は本当に根深いものばかりだ。
ちょうど今読んでいる辺見庸と坂本龍一の対談「反定義」ともシンクロしてしまいとてもヘヴィーで辛かったが、希望の萌芽も感じられた。今の自分では★★★☆。けれど、何度も見返すと★が増えるだろう、間違いなく。
パリ、テキサスだって、(ヴェンダースじゃないけど)トラフィックだってそうだったからね。
●ランド・オブ・プレンティ
http://landofplenty.jp/

ハーモニカ選びのコツ(1)基本スタンス編

12穴だの16穴だの、木製ボディだのプラスティックボディだの、メンテナンスしやすいだのしにくいだの…最初の1本、どれを選ぼうか悩みますよね~、クロマティックハーモニカ。
しかも、吹いて確かめようにも、衛生上の理由で店頭での試奏は出来ない。仮に出来たとしてもビギナーがいきなり良い音で吹く、というのもまた難しい。
僕自身も、最初の1本を手にするまでは迷いました。
まだレッスンを受ける前で身近にプレーヤーもおらず、ネットの情報で耳年増状態となり、店頭でもさんざん迷って、
ワケワカラン!!とりあえずMellow Toneでいいや~、、と最初の1本を手にしました。
その後、覚悟を決めて買いまくり試しまくり。
My Harmonicas
僕が持っているハーモニカ全種。左上からVelvet Voice、Chromonica 270 Tenor、Chromonica 270、Mellow Tone、右上からSuper 64、Meisterklasse、Hard Bopper。
その結果、最終的にはMellow Toneを自分のハーモニカに決めました。
そんな経験から、まずは最初の1本を決めるポイントを書いてみようと思いました。
ポイント1:音色が好きかどうか
あ~ったりまえですが、これが重要度90%です。
木製ボディとプラスティックボディでは音色が違うことだけは知っておきましょう。分かりやすいところで、
トゥーツの音=木製ボディの音、
スティーヴィーの音=プラスティックボディの音、
です。
ポイント2:演奏したい曲の音域をカバーしているかどうか
これは重要度10%ぐらいかな?
ハーモニカで演奏されているメロディなら当然その範囲に収まっているでしょうが、他の楽器で演奏されている曲をどうしても吹いてみたい場合は、念のためメロディの音域をピアノなどで確認した方がよいでしょう。ピアノの真ん中のドから3オクターブ上のレまでが12穴クロマティックハーモニカ(C調。Tenor除く)の音域です。真ん中のドより下の音が出てきたら、それは16穴モデルが適しています。
ポイント3:メンテナンスのことは考えすぎない
「えー木製ボディってリードプレートがクギ止めなの?」「CX12って簡単にバラバラになるんでしょ?」など知識過多=耳年増状態になると、何となく大事な気がしてしまいますが、実は重要度ほとんど0%!
どんな機種でも最低限のメンテナンスは必要ですが、それを考慮し過ぎてハーモニカを選ぶのは本末転倒です。メンテナンスより音色の方が何百倍も重要です。
僕の場合はマウスピースの洗浄は月2回ぐらい(唾液の質によって個人差があるらしい)、バルブの貼り替えは半年に1度ぐらい、リードのヤスリ掛けは狂った時だけ(年に1~2度?)ぐらい…せいぜいそんなものです。また、上達に従ってマウスピース洗浄以外のメンテナンスや修理の頻度は下がりました。呼吸が安定したり、力まずにベンドできるようになると、リードにストレスがかかりにくくなるんでしょうね。ビギナーの頃は5番あたりのリードさえあっという間にダメにしていました。
まとめると、最初の1本は、結局、
一番好きなプレーヤーと同じモデルを買う!
っていうことでいいんじゃないかと思います。
そのプレーヤーの音色が一番良いお手本になり、そのプレーヤーの曲を演奏する分には音域も問題ない、ということですからね。結果的には僕もそうなっています。ハーモニカに限った話ではありませんが、好きなプレーヤーと同じ楽器を持っているというだけでうれしいものです。
以上、最初の1本を選ぶためのご参考になればと思います。あくまでも僕個人の意見なのでクレームはご勘弁を。
そのうち2本目も欲しくなりますって(笑)。
ということで続編ではちょっとディープな世界へ足を踏み入れる予定です。

愛にメロディ/畠山美由紀

11/23発売の畠山美由紀さんの新譜タイトルトラックで、クロマティック・ハーモニカ(matsumonicaさんかなぁ?)が大フィーチャーされています。ラジオで聴きました。美由紀さんのアルバムは全部持っているぐらい大好きなので、この組み合わせはウレシイ。買おう。iTunes Music Storeでも配信されてます。つまみ買いの方はこちらをぜひ。
愛にメロディ
愛にメロディ
畠山美由紀

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岡本太郎美術館

ご多分に漏れず、僕も幼少の頃に見たテレビCFの影響で、岡本太郎「芸術は爆発だ!」VS坂田明「チョウチョ~!」みたいな認識をずっと引きずったままだった(どっちも古いなぁ)。
それが昨年「自分の中に毒を持て」という氏の著書を読んだのがきっかけで一変した。あの過激なアジテーションを書いたのは氏が70を過ぎてからなのだ。すごい!
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか
岡本 太郎
漫画家の息子として生を受けたとはいえ、先生につかず、自らのみ向き合い、全身全霊を傾けてアートとして発露していった岡本太郎。
圧倒的な作品たち…しかも時にそれらはとても愛らしくて、ユーモアもあって…を前にして、また、壁一面の巨大なカンバスと対峙する創作中の氏の姿のVTRを見て、たったひとりの人間の創造力の偉大さに思い及ぶと涙が出そうだった。
何かのスタイルをマネをして生まれる芸術は創造ではない、というポリシーから氏は弟子を生涯とらなかったそうだ。僕はたかだかアマチュア演奏者だけど、誰かのマネでない、uniqueな存在に少しでも近づきたいと思った。
…とかっこいいことを書いておいていきなり下種な話ですが、カフェテリア太郎のたまごふわふわオムハヤシライスがめちゃくちゃ美味かったです(笑)。周辺はちょうど紅葉もはじまっててキレイでした。
●岡本太郎美術館
http://www.taromuseum.jp/

Filip Jers Official Website

WHF2005のトピックでしつこく「良い、良い」と書いたスウェーデンのフィリップ・ジャースくん。本人への連絡先もわからず、無許可で写真も乗っけてましたが、めざといご本人から「いったい何書いてるの?」とメールをいただきました。
「ニホンゴで君のべた褒め」
「じゃあ全然OK!」
とやりとりをする中で公式サイトも教えてもらいました。
●Filip Jers Official Website
http://www.wawamusic.nu
カスタムハーモニカ会社のサイトです。上の方のタブ「Filip Jers」からどうぞ。
キャリアを見てびっくり…彼はアコーディオンやギター、マンドリンもプレイするマルチプレーヤーでもあり、15歳からブルースハープを始めてたった4年で世界チャンピオン!ってまだ19じゃん!
そういえば2位のニコラも19だった。若いなぁ。
負けるな日本の若いの!
俺の屍を超えて行くのだ!
(って死んでねぇっつーの)
サイトでは彼が演奏する曲もダウンロードできます(なぜか1曲10数MBもあるWAVファイル)。これまたのけぞりまくりでした。
いやはや世界にはすごいヤツばっかりです。
Thanks, Filip!

Mellow Tone(No.039690)購入!

Mellow Tone 039690
立て続けにダメになった037506、038020を修理に出すため、お茶の水の谷口楽器さんへ。割と品揃えがよいのでこれまでも時々利用してます。ビル立て替えで楽器街からえらく離れたところに仮店舗があってびっくり。聞けば8月からだそうで、全然知りませんでした。ずっとハーモニカのご担当だったNさんは退社されて管楽器のリペアマンの道を歩まれているとのこと。
でまぁ、修理に出したはいいけれどさ。
やっぱ、
他のじゃなくてやっぱりMellow Toneで練習したいしぃ~
最近円安だから海外ネット通販は割高だしぃ~
もしかしたら価格改定あるかもしれないしぃ~
と、財布のヒモを緩める思考には事欠かない。
買ってしまいました。
ちなみに、谷口楽器さんにはシリアルNo.40000番台が在庫してました。話のネタ(?)にそっちにしようかと思いましたが、スライドの感触がよかったので39690に決定。
約4年前、いちばん最初に買ったMellow Toneのシリアルが030092(思いがけずトゥーツにサインしてもらってそのままお蔵入り)。ってことはMellow Toneは4年弱でたったの10000本しか生産されていない?
クロマティックはその構造の複雑さのために機械化できないと言われますが、たとえChromonica 270 etc.売れ筋をひっくるめて考えても、規模が小さくて機械化への投資は無理でハンドメイドせざるを得ないんじゃないでしょうか、ね。もちろんハンドメイド歓迎です。
…って40000番台買ってないけどネタにしてるやん。
やー、新しいのはいいねぇ。
マウスピースがシャキシャキしてる、シャキシャキ。
シャキシャキ。
むふ。

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