憂鬱と官能を教えた学校(菊地成孔・大谷能生(共著))

憂鬱と官能を教えた学校
憂鬱と官能を教えた学校
菊地 成孔, 大谷 能生
7月末に東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編と一緒に購入し、雨で自転車通勤出来ない日の最大の楽しみでしたが、本日読了。この厚さ、この文字数がたった12回で講義された内容だ、というのがにわかに信じがたい。これを読んでいる最中は脳味噌フル回転、とても濃厚で刺激的な時間でした。
この本は東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編にも、バークリー・メソッドを理解するための実学の参考書として何度も紹介されていますが、単に実学という観点からするともっと良い本はたくさんあります。それ以外の要素こそが真骨頂です。また、あえて「他の学問(たとえば言語学)を用いて音楽(の記号化)について安易にアナライズしない」という姿勢を貫かれた菊地さん、大谷さんのポリシーにはとても助けられました。
ジャズだけが興味の対象、というかたよりも、ヒップホップやR&Bはじめ他のジャンルも好きだったり、音楽とテクノロジーの関係などについて興味を持っているかたの方が楽しく読めるでしょう。ちと高い(3,500円なり)ですがとても価値のある本です。

投稿者: mellowtone

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