カサンドラ・ウィルソン@名古屋ブルーノート

先ほど名古屋ブルーノートでカサンドラ・ウィルソンのファーストステージを見た。
もちろん目当てはツアーメンバーのGregoire Maret(グレゴア・マレ)というクロマティック・ハーモニカ奏者。
PAが今イチでハモの音量が小さく(怒)、音色がはっきりわからなかったのがすごく残念だが、フレージングはスティーヴィーとトゥーツのイイトコ取り、聞き慣れぬジャジーなフレーズが結構ガンガン出ていた。
ハーモナイザー(エフェクター)でオクターブ下の音をミックスしてアコーディオンっぽい音色にしたり、バス
ハーモニカを持ち出したり、「バンドの中のハーモニカ」としても色々と面白いアプローチがあって勉強になった。
終演後に「僕はクロマチックハーモニカを習っているので、今日はアナタを見に来たんです」と声をかけたら、「キミの音も聞かせてくれ」云々と気さくに相手してくれて彼のホームページも教えてもらった(あったのね…知らなかった)。またそのうち感想などメールしてみよっと。

夜叉 on VHS(52作品目)

夜叉
夜叉
みつけちゃったんだよなぁ。これ。今となっては超地味な作品なのにちゃんとあった。
簡単に言えば、足を洗って堅気に戻って漁師生活をしている高倉健が、大阪に攻め込んで、港で起こった色々な事件の落とし前をつけさせる話。3分の1ぐらい任侠映画。
なぜこんな映画が観たかったかって、Tootsが音楽をやっているからだ。サントラは既に購入済み。
果たして、高倉健とTootsのマッチングは…So Soってところかな。DX7のエレピが鳴っているような(当時のコンテンポラリーな)サウンドだからなぁ。時代だねぇ。マイルスの死刑台のエレベーターじゃないが、ストレートなジャズだったら良かったのに。
健さんはもちろんかっこいい。何もしなくてもあの人がねじりはちまきで漁船に乗れば、それだけで画になる。驚いたのは田中裕子。おそらく今の俺の年齢よりも若かっただろうに、あの色気はいったい何なんだ。最近の女優で、こういう顔のつくりで小悪魔な役の出来る人が思い浮かばない。田中邦衛もビートたけしも、上手いねぇ。結構面白かったので★★★★。1985年の作品だって。

モ・ベター・ブルース on VHS(51作品目)

この作品を最初に見たのは学生の時。Do The Right Thingでスパイク・リーに興味を持ったころ、テレビで観たんだったかなぁ。
二またをかけたジャズ・トランペッターが両方から振られ、気が触れ、昔の仲間のバンドに飛び入るも復活できず。若きデンゼル・ワシントンもこのころは情けない役やってたのね。二人に同じドレス買い与えちゃダメだろ、そりゃ。それぞれに似合う服を選んであげないと…おっと、これじゃあ二また幇助になっちまう(笑)。ブランフォード・マルサリスによるサントラは◎。映画としては★★★。
(追記)DVD未発売なんですね…
モ’・ベター・ブルース
モ’・ベター・ブルース

用心棒 on DVD(50作品目)

用心棒
用心棒
これも黒澤明作品。
江戸末期か、寂れた小さな宿場町の2グループの諍いに乗じて、両方の陣営の、二重スパイならぬ二重用心棒として雇われて儲ける、クレバーな浪人の話。やりたいだけやって、颯爽と町を去っていく。とても爽快な作品だった。★★★★。
60年代の作品。このころになると画面がワイドになっている。もっと古い作品だと、今の地上波と同じ4:3。いつ頃が境目なんだろう?
ともあれ、本年度50作品目だ。人生始まって以来観てるなぁ。

Mellow Toneのメンテナンス

ひと月ほど前に購入したMellow Tone2本。香港にもバックアップで持っていったシリアルナンバー037506を帰国してすぐ使用し始めた。通算4本目のMellow Toneになる。今日は初のメンテナンス。
・マウスピース掃除
1日吹かないとなぜかスライドレバーがマウスピースに貼り付いてしまう現象が昨日今日と発生したため。
・バネの反発力調整
3本目はバネがおれて修理に出した際に、バネを弱めに調整してもらった。軽くスライドを動かせるためとても快適。バラしたついでに自分でやってみたら意外に簡単だった。
・ネジのパッキンを虫ゴムに変更
純正で使用しているビニールチューブはとても硬いため、寒くなるとスライドを動かすたびカチャカチャとうるさくなる。だから、自転車のタイヤに使う虫ゴムに取り替えてしまうのが最近の調整の定番になった。
マウスピースの掃除のためバラして気づいたが11番・12番の穴が小さくなっている。高域がとても鳴らしづらいMellow Toneを改善するための仕様変更だろう。確かに、やや鳴らし易くなったかな、という印象はある。吹き比べたらすぐにわかるかな?

華氏911@東宝シネマズ川崎(49作品目)

ナイトショー24:00の回で観賞。
正義と自由の国アメリカ合衆国はこんなに救いようのない状態なのか。腹が立つやらあきれるやら。スクリーンにものを投げたい衝動が何度もあった。同じく“救いようのない”ダンサー・インザダークが頭をよぎった。ただ。あれはどんなに悲惨でもフィクションだ。今俺が映画を見ているこの地球の上で起こっている現実だ、というのが受け入れられないほど壮絶だった。
それを描いて、ちゃんと映画として成り立っているのがすごい。マイケル・ムーア最高。カンヌでの25分のスタンディングオベーションの理由がわかった。
作品の質とは何の関係もないが、画面が断続的にトータル30分以上揺れっぱなしだった。クルマの中で本を読んでいて気持ち悪くなったら窓外の景色を見られるが、映画館の中じゃそうはいかない。気持ち悪くて集中するのが難しかった。深夜の売店で片づけをしているスタッフにその旨伝え、現れた支配人に事情説明。パルムドールで急遽拡大ロードショーが決まり、プリントの品質が悪いのだろう、とのこと。プリント時のほんのわずかな揺れも、拡大されて上映されるため命取りなのだと言う。今時編集はデジタルで行っているだろうし、映写機がそんなひどい揺れ方をするはずもない。最後に残ったアナログプロセスが引き起こした問題、ということか。チェック後すぐに配給元にプリントの取り替えを依頼、1週間以内には新しいフィルムで上映されるらしい。支配人氏との話は結構勉強になった。単にこの作品がまともな状態で多くの人の目に触れて欲しいと思っただけだが、丁重に謝られ招待券までいただいてしまう。客としての権利を行使した格好になってしまった…とすると一緒に見ていた人たちも、なんだけどな。名門チネチッタが競争相手だから大変だろう。
●華氏911
http://www.herald.co.jp/official/kashi911/index.shtml
(追記)DVD出てますね。
華氏 911 コレクターズ・エディション
華氏 911 コレクターズ・エディション

アナライズ・ユー on DVD(48作品目)

アナライズ・ユー
アナライズ・ユー
前作よりはるかにテンポがよい続編。前半、収監されているロバート・デ・ニーロが出獄するために気が狂ったフリをするシーンはとても笑えた。まったくすごい役者だ。けどやっぱりコメディーはイギリス映画が好き。★★★☆(星3.5)。

野良犬 on DVD(46作品目)

野良犬
野良犬
七人の侍ですっかり黒沢作品のファンになったが、これは昭和24年(だったかな?)の作品。
満員のバスで銃を盗まれた若い刑事が主役。その銃が他の犯罪に使われてしまい…という犯罪ものの。なぜかあまり楽しめなかった。当時の街の景色や庶民の暮らしぶりは、単純に昔の映像として面白かった。★★★。