安里勇@島唄楽園(東京・六本木)


誘われるまま、六本木の島唄楽園に。
島唄を聴くこと自体初めての経験だった。最初のうちこそ、へー、三線(さんしん)の伴奏って唄を誘導しつつベースラインはIとか曲によってはVをずっと弾いてるんだ~とか、悪いクセでついつい考えてしまっていたが、泡盛をちびちびやりつつ沖縄料理に舌鼓を打つうちにそんなことはど~でも良くなった。お客さんたちも途中からすっごく楽しそうに踊り出しちゃって、それを見てるこちらもえらく楽しかった。最高です。
今日の演者である安里勇さん。存在感のある声と三線による弾き語りだけで都合2時間半のステージは圧巻です。今年還暦を迎えられたそうで12月21日には地元石垣島でお祝いのライブがあるそうです。ちょっと早めに休暇を取って島唄でクリスマスってのも、きっと良いでしょうね~。
●安里勇さんプロフィール
http://homepage2.nifty.com/asadoya/sub0.htm
●島唄楽園
http://homepage1.nifty.com/myers/

田中光栄セッション@マルディグラ(東京・自由が丘)


またもや大入り満員!!立ち見のお客さんが大勢でした。予約しておいて良かった。ホッ。
今回は予告通りブルースハープ比率が上がってました。
光栄さんが大きな影響を受けたジャン=ジャック・ミルトーが今年夏に初来日するのに「仕事で行けない」っていうトピックや、「この曲を聴いていなかったらハーモニカは吹いていなかった」というMCとともに演奏されたStevie WonderのIsn’t She Lovely…光栄さんのルーツに迫りつつ、ハーモニカのボディが“鳴りっぱなし”のパワフル&ソウルフルなライヴでした。
クロマティックはここ最近のSuper 64XからノーマルのSuper 64というのも“鳴りっぱなし”の所以でしょうか。ブルースハープによる新曲のバラードもウルッと来るほどの名曲。
次回は7/1とのこと。Check It Out!

でもって、またもや“安上がりなゲスト”(笑)として演奏させて頂いちゃいました。まだまだ練習でやっていることの30%ぐらいですが、前回よりもずっとコミュニケーションできました。掛け合いが楽しかった~!

後藤浩二(p)加藤雅史(b)黒田和良(ds)@jazz in LOVELY(名古屋・栄)

名古屋の名門中の名門ジャズライヴハウス、ラヴリーに初めて行った。
ピアノトリオのライヴなんて凄く久しぶりだったが、後藤さんのタッチにしてやられた。リリカルで素晴らしい、です。加藤さんの歌っているベースソロと、黒田さんの迫力あるドラムソロのコントラストも面白い。
明日名古屋ブルーノートでライヴの若干18歳矢野さんがゲスト2ステに参加、若々しいブルース2曲だった。
後藤浩二(p)加藤雅史(b)黒田和良(ds)
ゲスト:矢野沙織(as)
jazz inn LOVELY
http://www.jin.ne.jp/lovely/

Pat Metheny Group2日目@東京国際フォーラムホールA

当サイトをご覧いただいている方なら、グレゴア・マレの存在は当然気にななるでしょう。
昨年カサンドラ・ウィルソンの公演@名古屋ブルーノートで観たときは細かい三つ編みを束ねたようなヘアスタイルだった気がするが、公式サイトのbiographyにある写真の通りの爆発ヘアにダボッとした白シャツ、といういでたち。
ハーモニカは12穴(Chromonica 270系)を2本ほど。
多芸を要求されるパット・メセニー・グループにあって、最も凄い状態のときは、ハーモニカホルダにクロマティックを挟み、肩からはギターをさげ、手にはマリンバのマレット、というひとりチンドン屋状態だった。唄も歌っていた。
楽器の持ち替えが多いからか、マイクはSM58とかFireBallではなく、もっと小型のもの(ハーモニカに貼り付いていた?)。こんなのか?こんなのか?不明。けれどお世辞にも音は良いとはいえない。パットのギターはじめ他全ての楽器の音はハイファイの極みなのに、ひとりグレゴアのハーモニカだけが安いFMラジオみたいな音だった。あれはちょっとな。
時々小型のミキサーみたいなものを手元でいじっていたようだけどそれもよくわからなかった。
The Way Upはアルバムにも参加しているので、アルバム通りのイメージのプレイ。元々PMGの曲ではシンセハーモニカっぽい音が多く聴かれるが、メロディーの補強という役割での演奏が多かった。
一番面白かったのは、名曲ついておいで(Are You Going With Me?)。いつもならライルが左手でコードバッキングをしつつ、ひとりでアフタータッチ?orエクスプレッションペダル?にピッチをアサインして演奏する、あの味のある“なんちゃってハーモニカ”だが、今回はリアル(グレゴア)VSフェイク(ライル)の4小節ごとの掛け合いガチンコ1本勝負。面白かった。2日目のラストのソング・フォー・ビルバオでのファンキーなソロも良かったです。

(開演前のステージ)

Pat Metheny Group初日@東京国際フォーラムホールA

新譜The Way Up(72分1曲入り!)
http://www.do-mi-so.net/?day=20050206
のツアー初日。
オープニングからThe Way Upの演奏がスタート、1時間をかけて本当にまるまるアルバム1枚が再現された。
インタビューやライナーノーツによると、パット自身も現在の「安・近・短」を追求した結果無用な戦争を生んでしまう世の中を危惧しており、あえて高いハードル「高・遠・長」を設定してそれをクリアすることがパット・メセニー・グループとしての回答だ、といったメッセージがこのアルバムやツアーにはあるのだそうだ。The Way Upというアルバムタイトルもそこから来ている。
Pat Metheny Groupの生演奏を初めて観たのは1992年のLive Under The Skyだった。その日から今までこのグループの演奏を観るたび、上手い!凄い!なんてのは遙かに超越した「人間の創造力って素晴らしい」というレベルで感動して、涙さえ流してしまうことがあるのは、そういったパット自身のアーティストとしての姿勢によるところも大きいのだろう。それを支える他のメンバーもまた素晴らしいく、その結晶が、高度なインプロヴィゼーションを内包したポップミュージックの究極のアンサンブルなのだ!!!

ひぇ~小難しい(笑)。けど良かったっすよ、マジ。
明日は続編。

スガシカオ@東京国際フォーラム ホールA

以前からJ-WAVE Liveで見たスガシカオのライヴに衝撃を受け、念願かなって単独ライヴに足を運んだ。
「Shikao & The Family Sugar Tour ’05」ということでしっかりバンドサウンドも堪能。沼澤尚(ds)松原秀樹(b)は別のライヴで何度も見ているし、悪いはずもない。超売れっ子の作編曲家でもある森俊之(key)の、歌モノのバンドに的を絞ったプレイが圧巻だった。特にClavinet(本物のD6)でのバッキング。凄い。名実ともに現代ポップスシーン最高峰のバンドではないだろうか。
アンコールでは19曲のメニューから3曲を選ぶ。こんな趣向もバンドのキャリアも長くメンバーも固定だからなせる技だ。
そして選曲者として及川光博が登場!
演奏されたのは「Spirit」「黄金の月」「Story」。
ミッチー、ナイス!
昔、歌詞に出てくる男なんて少女漫画のヒロインが恋する男の子の世界だった。KANが登場して「男の情けなさ」を全面に押し出した作風の歌詞を書いた(あのミリオンセラーは別)。スガシカオは、それに「汚さ、卑怯さ」を加えた。
時々変態呼ばわりされるほどだし、実際キッツイ曲もあるが、同性としてはそのリアルさが刺さります。
そして本人のミュージシャンとしての強烈なプロ意識。尋常ではないレコーディングやライヴへのこだわり。自分のマトリクスではトゥーツとは対極の存在。
昨今のポップアイコンであります。
まずは俺もあれぐらい痩せたいわ(笑)

田中光栄セッション@マルディグラ(自由が丘)

田中光栄(Harmonica)西村雄介(B)須田義和(Ds)にしむらなおと(P)
前半はクロマティック中心にジャズ系の選曲。2曲目のTUTU(マイルス・デイヴィス)は意外な、そして80年代のマイルス好きにはうれしいチョイス。そしてOnly Trust Your Heart。トゥーツの演奏している曲の中でこの曲は3本の指に入るぐらい好きな曲かも。
後半は10ホールズ半分で、ブルージーな選曲。オリジナル曲のYour Storyは猫の悲しそうな鳴き声を思わせるような音色も相まって、いつ聴いても本当に良い曲。
西村さん&にしむらさんコンビに、須田さん(以前光栄さんが参加したセッションで拝見)も加わって、非常に強力なサポートで“バンドな”サウンドを何度も感じる瞬間あった。
それにしても、ものすごいお客さんの数!入り口付近まで人がいて、お店の人もお酒に料理にてんやわんや。すごいことになってました。

不肖ワタクシ、飛び入ってしまいました(写真、後ろであっち向いてるのが光栄さん)。MCであそこまであおられたら行かねばなるまい!そして討ち死に。続いて他の2名の方が素敵な演奏をされてました。貴重な機会をいただきありがとうございましたm(_ _)m。頑張ります。

杉原徹・満月ライブ@新宿マローネ

そういえばアストロ劇團(俺のやってるバンドね)のボーカルU氏より誘いがあったなぁ、と思ったら今日だったので、新宿のマローネというライブハウスに行ってみた。
杉原徹」という名前になじみがなくても「てつ100%」なら僕と同世代なら知っている人もいるだろう。東京タコブルースの、あの「てつ」さん。満月の夜にここで行われるこのライブ、U氏は夫婦で1年ほど通っているほどの大ファン。
前半はWhat a Wonderful Worldなどのカヴァーを中心とした選曲だが、すばらしいのはオリジナルの日本語詞で歌われること。徹さんのウォームで味のあるヴォーカルにそれがとてもよくマッチしてとても心地いい。カヴァーも日本語だと、嘘がない感じでとてもすがすがしい。またMCでもベース梶野秀樹さんとギター北川涼さんのサポートは絶妙。3人の役割分担は往年のレッツゴー三匹を彷彿とさせるものがある(おいおい)。笑いっぱなしだった。
後半は、事前に梶野さんのサイトでU氏がリクエストしたコール・ポーターの「I Love You」も演奏された。わざわざ音源探しにメンバーがかけずり回ったのだそうだ。感激せぬわけがない。終演後に徹さんも「持ち歌にしたい」とおっしゃっていたが、声質にもハマっていたし、ホントにまた聴けたらよいなと思う。後半はミュージシャンシップにあふれた梶野さん・北川さんのサポートも特に冴えていて素晴らしかった。
チャージ1,500円。お金と幸福なんて比例しやしない。良いものは良い。楽しいものは楽しい。

トゥーツ・シールマンス@名古屋ブルーノート(最終日2nd)

早くも2日目最終日。今日はテーブル席。追っかけ同然だなこりゃ。
この日本公演の最後のステージということもあって、昨日以上に気合いが入っているのが伝わってきた。ものすごい集中力。
セットリストはちょっと変わった。Midnight Cowboyが無くなって、代わりに酒バラが入り、終盤戦ギターコーナーはBluesetteに加えWaltz for Sonnyともう1曲の合計3曲!
いっちゃん嬉しかったのは3 Views of a Secret。
CD聴いても泣きそうになるのに、まいったなぁ(ウルウル)。ペースのNicさんが終盤のコーラス歌ってました。
東京2日目以降、毎日マネージャーのDirkさんに声をかけていたので今日は「メールアドレス今年から新しくなったぜ」って、名刺までもらってしまった…はは。ベルギー行ったら訪ねよう。
明日の朝は全員5時起きで名古屋→フランクフルト、その後メンバーはベルギー、オランダ、モスクワに散り散りなのだそうだ。お疲れさまでした!

トゥーツ・シールマンス@名古屋ブルーノート(初日2nd)

トゥーツの公演、帰省する週末にあたったので名古屋でも見ることにしてしまった。
名古屋ブルーノート(何故か「ブルーノート名古屋」ではない)は下手側の端にあるカジュアルシート(廉価席)がとてもお得だ。テーブル席8000円がカジュアルシートだと4800円!なら多少の場所の悪
さは目をつむれる。しかも目の前が花道で、アーティストが入退場するときに通っていくので握手確率高し。
並んでいるときに1stステージの様子が聞こえてきた。
What a Wonderful Worldでめでたく終了…かと思いきや、セサミ・ストリートのテーマでやんや盛り上がってるでないの!
1週間そこそこで東京3日→移動日→大阪2日→移動日→福岡1日の翌日の名古屋。疲れが心配されたが、全く杞憂だった。
セットリストは東京とほぼ同じ。回数を重ねたからか、バンドに勢いがありすばらしい演奏だった。東京の2日目よりもといい勝負だったかな?
1stで盛り上がって気をよくしたせいか、セサミ・ストリートを演奏してくれて、How to get to…のところで客席に歌わせたりノリノリだった。
退場のときに握手してもらいながらEverything in Nagoya was melted by you!っつったら通じたらしくて(ホントか?)、トゥーツ笑ってくれた。ほんとに客席一同メロメロ、初ブルーノート初トゥーツの友人も大いに満足して帰って行った。よかったよかった(^_^)