Roland JUNO-Dインプレッション


発売されたばかりのYAMAHA DX-7を4ヶ月待ちで購入したのが1983年、中3の時。ちょうど夏休みの真っ最中に学校のブラスバンドの部室でバンドの練習があった。
本体だけでも14~15kgのシロモノ。当時はキーボード用のソフトケースなんて世の中に存在せず、茶色のセミハードケースに入れたそれは、おそらく20kgはあったのではなかろうか。
普通に歩けば15分の最寄り駅から学校も道のりも倍以上はかかったし、駅の階段はほとんど半べそ状態だった。手ぶらのボーカルや、スティックケースだけ持っているドラマーがとても羨ましく、キーボードという楽器を選択した自分を憂うことさえあった。
学生の時にも、荷台に3Uのラックケースを縛り付け、前かごにはシールド類ペダル類、そして両肩にシンセ2台、というほとんど曲芸のような状態で、サークルの部室までの道のりを自転車でぶっ飛ばしていた。カーブを曲がるたび、自転車のフレームがしなっているのがわかるほど。当時使っていたキーボードはRoland U20、9.8kg。それでも軽いと思っていた。
車が使える生活の時には、Yamaha SY99、Ensoniq SD-1、8Uのラックをライブハウスに持ち込んだこともあった。とても快適に演奏できたけれど、打ち上げで酒飲みに行くことも出来ないし、クルマから出して部屋にセッティングするのも億劫。
常に荷物運搬との戦いなのです、キーボーディストは。
(あと配線ね)
時は流れて。
先日、ぶらっと立ち寄った楽器屋さんでたまたま試奏して以来、すっかり気に入ってしまったシンセ、Roland JUNO-D
最近ありがちな「こんなPADの音、一生使うか!!」みたいな音がプリセットの1番、なんてことはなく、生楽器系・シンセ系ともバンド演奏に使えそうな音色群がずらり。それらがカテゴリごとにすぐに選択できるようになっている。サンプリングタイムは短めだが、アタックの美味しいところはしっかりフォローしている。とてもRolandらしいヌケの良い明るい音。フィルターの効きも良い。レゾナンスもみょんみょんしちゃう。
え~?
これでたったの6万円?
しかもソフトケース付き?
鍵盤こそ廉価なシンセにありがちな軽いものだが、昔のこの手のシンセや海外製のMIDIコントローラーとは雲泥の差で、横へのぶれが少なくてとても弾きやすい。メモリーカードが使えなくてもUSB端子が無くてもそんなの全然許せます。
来週末、久しぶりにバンドやるってこともあり、買っちゃいました。
やっぱり自分の音色で弾きたいし。
で、これ、たったの5kg。
帰りの電車も楽勝で持ち帰り、すっかり遊んでしまいました。
Dビーム・コントローラーっていうのもただのギミックかと思っていたらとても実用的で、例えばホーンセクションのデクレシェンド→クレシェンドなどはフットペダルでやるよりも確実で繊細にコントロールできる。
ライブが楽しみだぜぃ!
●続・JUNO-D(2005.08.18追記)
http://www.do-mi-so.net/?eid=282604

投稿者: mellowtone

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