ニュースの天才
某全国紙の記事ねつ造も記憶に新しいところだが、こちらはステータスのある雑誌「THE NEW REPUBLIC」。ハッカーによるハイテク大企業のウェブ改ざんの記事を書いた若手記者スティーブン・グラス。しかしこの記事を怪しんだライバル誌の裏取りから、事実関係がほころび始める…んで、なんじゃもんじゃあって、結局スティーブンの野郎が書いた41本の記事のうち27本が嘘っぱちだったと判明する。
2時間を超える映画だが、不思議と長いとは感じなかったが、内容が素晴らしかったかというとそうでもない。
たとえば、情に厚く面倒見のいい編集長が更迭され、人望の薄い堅物の編集長が赴任。スティーブンのウソを暴く過程での彼の誠実な対応により最後には部下に信認される、といったくだり。スティーブンが嘘っぱち記事を書いていた理由が、エリート一家に生まれ、医者でも弁護士でもない自分が親を認めさせるための手段だった、というくだり。
記事ねつ造を追う、という題材は凄く面白そうなのに、何か全体的に底の浅い印象。社会派ドラマ系は好みなので結構期待していたのだが、残念。★★★。