ハーモニカ選びのコツ(1)基本スタンス編

12穴だの16穴だの、木製ボディだのプラスティックボディだの、メンテナンスしやすいだのしにくいだの…最初の1本、どれを選ぼうか悩みますよね~、クロマティックハーモニカ。
しかも、吹いて確かめようにも、衛生上の理由で店頭での試奏は出来ない。仮に出来たとしてもビギナーがいきなり良い音で吹く、というのもまた難しい。
僕自身も、最初の1本を手にするまでは迷いました。
まだレッスンを受ける前で身近にプレーヤーもおらず、ネットの情報で耳年増状態となり、店頭でもさんざん迷って、
ワケワカラン!!とりあえずMellow Toneでいいや~、、と最初の1本を手にしました。
その後、覚悟を決めて買いまくり試しまくり。
My Harmonicas
僕が持っているハーモニカ全種。左上からVelvet Voice、Chromonica 270 Tenor、Chromonica 270、Mellow Tone、右上からSuper 64、Meisterklasse、Hard Bopper。
その結果、最終的にはMellow Toneを自分のハーモニカに決めました。
そんな経験から、まずは最初の1本を決めるポイントを書いてみようと思いました。
ポイント1:音色が好きかどうか
あ~ったりまえですが、これが重要度90%です。
木製ボディとプラスティックボディでは音色が違うことだけは知っておきましょう。分かりやすいところで、
トゥーツの音=木製ボディの音、
スティーヴィーの音=プラスティックボディの音、
です。
ポイント2:演奏したい曲の音域をカバーしているかどうか
これは重要度10%ぐらいかな?
ハーモニカで演奏されているメロディなら当然その範囲に収まっているでしょうが、他の楽器で演奏されている曲をどうしても吹いてみたい場合は、念のためメロディの音域をピアノなどで確認した方がよいでしょう。ピアノの真ん中のドから3オクターブ上のレまでが12穴クロマティックハーモニカ(C調。Tenor除く)の音域です。真ん中のドより下の音が出てきたら、それは16穴モデルが適しています。
ポイント3:メンテナンスのことは考えすぎない
「えー木製ボディってリードプレートがクギ止めなの?」「CX12って簡単にバラバラになるんでしょ?」など知識過多=耳年増状態になると、何となく大事な気がしてしまいますが、実は重要度ほとんど0%!
どんな機種でも最低限のメンテナンスは必要ですが、それを考慮し過ぎてハーモニカを選ぶのは本末転倒です。メンテナンスより音色の方が何百倍も重要です。
僕の場合はマウスピースの洗浄は月2回ぐらい(唾液の質によって個人差があるらしい)、バルブの貼り替えは半年に1度ぐらい、リードのヤスリ掛けは狂った時だけ(年に1~2度?)ぐらい…せいぜいそんなものです。また、上達に従ってマウスピース洗浄以外のメンテナンスや修理の頻度は下がりました。呼吸が安定したり、力まずにベンドできるようになると、リードにストレスがかかりにくくなるんでしょうね。ビギナーの頃は5番あたりのリードさえあっという間にダメにしていました。
まとめると、最初の1本は、結局、
一番好きなプレーヤーと同じモデルを買う!
っていうことでいいんじゃないかと思います。
そのプレーヤーの音色が一番良いお手本になり、そのプレーヤーの曲を演奏する分には音域も問題ない、ということですからね。結果的には僕もそうなっています。ハーモニカに限った話ではありませんが、好きなプレーヤーと同じ楽器を持っているというだけでうれしいものです。
以上、最初の1本を選ぶためのご参考になればと思います。あくまでも僕個人の意見なのでクレームはご勘弁を。
そのうち2本目も欲しくなりますって(笑)。
ということで続編ではちょっとディープな世界へ足を踏み入れる予定です。

投稿者: mellowtone

音楽とハーモニカと猫と自転車を愛するおじさん。 昔のブログ→ http://www.do-mi-so.net Twitter→ http://twitter.com/mellowtone 猫→ http://nyahoi.com

「ハーモニカ選びのコツ(1)基本スタンス編」への4件のフィードバック

  1. mellowtoneさん、WHFの入賞おめでとうございます。以前からブログを愛読してる者です。
    この「ハーモニカ選びのコツ」大変参考になります。意見がとても僕の場合と似てるので他の読者にも参考になると思いコメントさせて頂きます。
    まだ今年の5月にクロマチック始めたばかりです。一番最初はクロメッタ10でした。それしかお店になかったので。その直後トゥーツの曲を初めて聞き、感動して、更にウェブ上で調べて、今度は通信販売でMellowtoneを購入しました。で、まだ独学の最初だったので音も満足に出ず、呼吸もダメで吹くのが苦しくて一旦止めて、しばらくSuper-64 Silverを練習していました。何ヶ月か後、久しぶりMellowtoneを試すと、あれっ?いい音だせるじゃん?って感じで今はそれを一番吹いてます。
    好きな音色、好きなプレイヤーで選ぶのは僕の場合100%賛成です。よくトゥーツのコピーやってますが、この前、聞いてた人が目をつむって聞いてるとトゥーツの音と一緒だと言われてうれしかったです。勿論所々の部分ですが。
    でも、おっしゃる通り、絶対色々買っちゃうもんです。僕は今、Super-64 Silver以外、Super-64 Gold, Super-64X, Chrometta-12もあります。でもメインはやはりMellowtoneですね。フィーリングが全然違います。
    実話、Mellowtoneだと誰が吹いてもある程度トゥーツの音が出せるけど、例えばSuper-64だとそのままでは音がつまらないので、色々プレイヤーのテクニックを磨いて味のある音色にしていくのに意味があると言われたんですけど、僕はそれでもMellowtoneですね。人それぞれですが。
    で、現在はメインはMellowtoneで、低音が必要な時と、練習用と、又、曲によってSuper-64の音色が適してる時にはSuper-64を吹いてます。
    まだ始めて7,8ヶ月なのに生意気な意見かも知れませんが。
    ところでmellowtoneさんの「Only Trust Yout Heart」聞きたいですね。MP3ファイルとかありませんか?

  2. YYさん初めまして!
    ご愛読&メッセージありがとうございます!
    Only…はまだmp3ファイル無いんです。大好きな曲なのでいつか録音したいと思ってますのでお待ちくださいね。
    さて、Mellow Toneがお好きのこと。仲間ですね(^_^)
    7~8ヶ月っていうと、僕も色々買っては試していた頃です。
    64系を全部お持ちなのはすごいな~。
    今年のFIHのブルースハープ部門では、プロのブルースハープ奏者の多くがクロマティックを演奏なさった、という話を聞きました。「ホントに同じ機種のクロマティックなの?」というぐらいそれぞれが個性的な音色だったそうです。機種ごとに音のカラーはあるにせよ、他の吹奏楽器と同様ハーモニカも最終的には「楽器+体」でひとつの音色が成り立つ、ということなのでしょう。最近はそれを特に意識するようにもしています。
    「いい音出せるじゃん?」と感じたということは、YYさんもだんだん楽器と一体化されつつあるんでしょうね。
    僕もさらなる一体化を目指して頑張ります!

  3. MP3ファイルが出来上がったら、ぜひ聞かせて下さい。
    個性的な音色についてなのですが、どう思いますか?それってそのプレイヤーがもともと吹き始めた時から生まれつきにあった物なのか?(口や喉の形とか)それとも、後で研究、開発されて出来たものなのでしょうか? 僕はいくらやっても普通の音しか出て来ないですけど。まぁ、ある程度満足しているけど、もちろんもっと「きれいな」音にしたいってのは強いけど。自分にしか出せない音色みたいなのをも(スタイルも)身に着けたいってのもある。
    それから、又、まだ未熟な身で意見するのも気が引けるのですが、その「一体化」その通りです。ハーモニカが口にくっついてる部分を通して身体の一部になったみたいな気分なった時はいい音がしますね。今はまれにしか起こりませんが。又、その曲に自分が完全にのっているって事も含んでるかも知れませんが。
    こういうハーモニカ「うんちく」がとてもうれしいです。離れ島に住んでる見たいなものなので。

  4. 僕自身の演奏や、僕が通っていたハーモニカ教室の発表会で他の生徒さんの演奏を定期的に聴いていると、始めた当初はみな似たような音色(それは、あまりいい音ではない、という意味でも似ている)なのですが、腹式呼吸が安定してくるに従って、次第に個性的ないい音になっていくような気がしますよ。
    「うんちく」歓迎です。お互い練習時間削らないようにしましょうね、YYさん(笑)。

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